シニョリッジ3(メモ)


(11/10 9:42追記)
http://workhorse.cocolog-nifty.com/blog/2005/05/post_55d6.html
http://workhorse.cocolog-nifty.com/blog/2005/05/post_c6c2.html(後半部分)
http://d.hatena.ne.jp/himaginary/20091109/

 僕の疑問は、すでに十二分に議論されたものだったよう。シニョリッジの定義は、2通りあるけれど、どちらも本質は同じもののよう。
 シニョリッジは通貨の増発分(額面-印刷費)を意味する。これを中央銀行のF/Sでは、毎期得られる金利(現在価値は通貨の増発分に等しくなる)のみシニョリッジとして認識していると。金利の現在価値が通貨の増発分に等しくなるという関係は、すでに深尾教授の論文でも示されていたけれど、うまく整理できていなかった。
 そして、(あえて会計的な話をすれば)中央銀行が、シニョリッジを金利という形を通じて、収益の遅延認識をする理由は、通貨増発をしやすくするインセンティブを抑制するためだと、深尾教授は指摘していると。
 今思えば、この記事で書いた*1部分は、大甘で見れば正解に近い位置にいたように思うけど、正確には全然理解出来てなかった。わざわざ補足を書いてまで解説して下さったhimaginaryさんに多謝。

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(11/08 23:13更新分)
http://d.hatena.ne.jp/himaginary/20091102/
http://d.hatena.ne.jp/himaginary/20091103/
http://d.hatena.ne.jp/himaginary/20091106/
http://d.hatena.ne.jp/himaginary/20091107/

himaginaryさんのところでちょうどタイムリーな話題。
ここ2日で素人なりにでも勉強したおかげか、話題にはついていけそう。
シニョリッジの定式化の話はとても興味深いです。明日、印刷して精読しよう。

 会計士は複式簿記やら貸借対照表やらが好きで、それで物事を把握している。資産と負債が対になっていて、両者の合計が等しいことで記録が正しくなされていることを確認しているわけだ。だから、彼らは通貨を中銀の負債として記録し(実際には償還義務も金利支払い義務も無いので違うのだが)、資産を反対側に記録する。通貨を負債として記録しておきながら、対応する資産が無いとなると、会計士はパニクってしまい、中銀なんてポンツィスキームだと叫びだしてしまう。もちろんそうなのだが、ある種のポンツィスキームは維持可能なのだと会計士に説明するのは至難の業である。

 会計士じゃないけど、よく分かる話です…。僕の日銀F/Sに対する混乱が、まさにこれに端を発していたような気が。会計的な発想は便利だけど、経済学の本などを読んでると、却って邪魔になることが時々あります。