バカヤロー経済学

 竹内薫さんの『バカヤロー経済学』を読んでみました。この本は、まず一限目「ゼロから学ぶ経済の基礎」において財政政策や金融政策の基本について概観した上で、二限目「税金と政治のカラクリ」にて日本の財政政策や地方分権など昨今の新聞を賑わす話題の解説を行い、最終章の三限目「選挙前に知っておこう!」で昨今の政治状況と今後の展望を語られていました。

バカヤロー経済学 (晋遊舎新書 5)

バカヤロー経済学 (晋遊舎新書 5)

 諸般の事情からか、竹内さんの単独本という形ですが、実際には高橋洋一さんが、経済学初心者の竹内さんに経済学を教えるというスタイルの本で短時間のうちに一気に読破できる内容でした。 高橋さんの書く文章の読みやすさや分かりやすさには定評がありますが、今回の白眉は一限目の「ハイパワードマネー」と「マネーサプライ」の解説部分だったように思います。
 手に取るのを躊躇うようなタイトルでしたが、内容は非常に全うなもの(二限目や三限目に関しては、やや扇動的に取れる内容もありましたが)でしたのでオススメです。
 
 次は『バカヤロー経済学』同様に、田中秀臣教授がblogで薦められていた『アニマルスピリット』を読みたいと思います。山形さんの翻訳らしいのでとても期待しています。